本当に地球が壊れる前に - KOKI YAMADA PHOTOGRAPY





僕が元も好きなハリウッドスターはレオナルド・ディカプリオだ。
「インセプション」「ブラッドダイヤモンド」「ワールドオブライズ」「ディパーテッド」「アビエイター」「ウルフオブウォールストリート」・・
どの作品も、自分の生き方はどうだろうか?と考えさせられるものばかりで本当に素晴らしい。中でも後半の3つはマーティンスコセッシとのタッグになるが、このタッグでどうしても見ておくべき作品がもう1つある。

「地球が壊れる前に」だ。
http://www.foxjapan.com/before-the-flood
※画像引用元(http://intlportal2.s3.foxfilm.com/intlportal2/dev-temp/ja-JP/__5816d842c921a.jpg)

見ている人も多いと思うが、アメリカがパリ協定離脱を正式に通告した今日(アメリカ時間2019年11月4日)だからこそ、見ていない人は是非見て欲しいと感じる。この地球で起きていること、これから起こり得る事、問題の解決を妨げる根深い闇、自分の生活がいつの間にか遠くの世界の動植物の命を奪っている事実、それが自分の身に必ずかえってくる事、それらがとても解り易く描かれている。僕は撮影前に自分のテーマを思いながら見返すようにしている作品だ。
映画にも出てくる話だが、アメリカという国は二酸化炭素排出の総量が中国についで世界2位である。しかし実際、国民1人あたりの排出量で見れば、現在のアメリカ人は1人あたり中国人の2.5倍、日本人との比較で見れば2倍の排出量ということで圧倒的に世界1位だ。
※最新の数字はEDMC/エネルギー・経済統計要覧2019年版を参照

言うまでもなく、アメリカは地球温暖化の行方を決定する国なのだ。離脱した以上、政権交代でもしない限りもう再加盟はないかもしれないが、そもそもパリ協定は180近くの国が、各々の二酸化炭素排出量の削減目標を作成し、目標を達成するための対策をとる義務を負うことに合意したものだった。化石燃料を使い、終わりのない経済活動をすることで起きている地球温暖化を見直すための枠組みだった。アメリカ無しでは、もはや大きく意味が変わることになるのだ。

映画の中で、インドの研究者がアメリカ人であるディカプリオに対して面と向かってこう言うシーンがある。

「これだけは伝えておきます。これまで先進国のあなた方がやってきた事と同じ事を、私たち後進国もこれから間違いなく行います。アメリカが世界のリーダーだというのならば、今の状況を変えることが出来るということをリーダーとして行動で示して下さい。それが出来れば、私たちも、世界も必ず変わっていくでしょう。」

世界のリーダーの判断は本当にこれでいいのだろうか?
他人事ではなく、自分自身に対しても置き換えて考えたい。
動物写真を撮るようになってから初めて知り、自分を見直し出したことがいくつかある。
でも矛盾を感じることがまだ山ほどある。
一つ一つ、必ず変えていかなくはいけない。




※画像引用元(https://www.cinemacafe.net/imgs/thumb_h1/403003.jpg)

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